若いうちから物忘れの症状が出れば若年性健忘症かも適切な対策で進行に歯止めを

若年性健忘症は、65歳以下の比較的若い人に発症するアルツハイマー病です。症状は物忘れから始まり、初期には頭痛やめまい不眠や抑うつなどが現れてきます。検査を行っていくと老人斑や脳に萎縮も見られます。進行速度はアルツハイマー病に比べて早く、症状も重くなる可能性が高いのが特徴になっています。これはあくまで一般的な傾向で、早期に発見して適切な対策を行えばかなりの割合で進行を遅らせることが可能になっています。この病気の原因は、遺伝子異常のある家族性の頻度が高いとされています。原因となる遺伝子は次々に見つかっていますが、事前に遺伝子診断をできるレベルにはなっていません。若年性健忘症は発症して初めてわかる病気です。この症状を発症している家族がいたとしても恐れることはありませんが、小さな変化を見逃さないようにすることが大切です。

 

 

若いうちから物忘れの症状が出れば若年性健忘症かも適切な対策で進行に歯止めを
遺伝には二つのタイプがあります。家族の何人かがこの症状にかかっていてその親族が発症するタイプで、これを家族性若年性健忘症と呼んでいます。もう一つが危険因子と言われているたんぱく質が原因になっている場合です。ですがいずれの場合もこの症状を発症することはごくまれで、その大半は遺伝的要素とは関係がない生活習慣病などの危険因子によって発症しています。家族性若年性健忘症は、比較的血縁関係の近い数人が同じ病気になっていて本人は60歳以下の比較的若い時期に発症するという特徴があります。もう一つはこの病気になりやすいと判断されている遺伝子アポリポタンパクEの影響です。このタンパクの働きは、主にコレステロールを中心とした脂質を運ぶことです。体の中だけではなく脳の中にもたくさんあって、脳の中の細胞膜を維持する役割を持っています。このタンパクのタイプにはイプシロン2、イプシロン3、イプシロン4というタイプがあります。この病気の危険因子になっているのが、イプシロン4と呼ばれるタイプです。このタイプのタンパクを持っている人はこの病気にかかりやすく、60歳代前半という比較的に若い年齢で発症するケースが多くみられます。ですがこのタイプの人が必ず発症してしまうというわけではありません。これは煙草を吸う人が必ず肺がんにかかるわけではないのと同様です。あくまで危険因子になりますので、他の遺伝子タイプに比べると可能性が高いという意味です。ただしこのタイプのタンパクを持っていても、発症しない人も多数いることも忘れないでください。